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2024.5.14
【シリーズ】郊外くらしラボ

6/1まち歩き 100年愛されるまち、学園町を住み継ごう

森田千優(東京R不動産)
 

「この場所はちょっと違うぞ……」というワクワク感がある住宅街に出合った私たちは、この地域に魅力を感じて住み継ぐ人を集めることで、環境を守っていくプロジェクトを始めることにしました。6月1日には、地域を見て魅力を知ってもらうまち歩きイベントを開きます。

大きな木が茂り、広い庭を持つ家が集まった、学園町と呼ばれるまちに出合いました。

初めて訪れた時から、東京郊外に数ある住宅街の中でも「この場所はちょっと違うぞ……」というワクワク感があり、すっかり心を掴まれてしまいました。

通りを歩くと、家よりも木々の連なる風景が印象的。10mを越えるような木が生えていることもめずらしくありません。そよそよと木の影が揺れて、鳥のさえずりが爽やか。木立の奥には古くて上品な家が残る姿も所々に見かける。そんなまち並みが数百メートル四方にわたって広がっています。

このまちがあるのは、東久留米市の端、西東京市との境。最寄駅である、ひばりが丘駅前の賑やかさを抜けて少し歩くと急に風景が変わるため、印象のギャップにも驚きます。

家よりも木々の連なる風景が印象的で、10mを越える木もたくさん生えている
プロジェクト、始動!

R不動産では、学園町の環境に魅力を感じて住み継ぐ人を集めることで、この環境を守っていくプロジェクトを始めます。

一緒にプロジェクトを行うのは、地域で活動をしているHITOTOWAと岡庭建設です。
HITOTOWA INC.(ヒトトワ)
岡庭建設

HITOTOWAは「ネイバーフッドデザイン」の事業に取り組み、地域に暮らす人々が助け合える関係性と仕組みづくりを通じて、都市のさまざまな課題を解決していけるようにする事業者。代表の荒 昌史さんは、学園町の環境や取り組みに感動して自ら住み始め、地域の環境を守る活動を始めました。

岡庭建設は、西東京市を中心に活動する工務店。自然素材や緑を生かした設計・施工が得意で、家だけではなく環境ごとつくるプロとして、学園町のこれからの風景を一緒につくっていきます。

6月1日にはプロジェクトの第1弾イベントとして、地域を見て魅力を知ってもらうためのまち歩きを行いますので、ぜひご参加を。

学園町の環境が魅力的な理由

なぜ学園町にはこんな魅力的な環境があるのでしょうか? その理由は、このまちの成り立ちに隠されています。

学園町はその名の通り、学校が中心になってつくられたまちです。主体となったのは自由学園。池袋にあるフランク・ロイド・ライト設計の「明日館」でその名を知っている人も多いと思います。

今から約100年前、農村風景の広がるこの地域に自由学園が移転先を求め、学園のまわりに住宅街をつくりました。自由学園の教育理念に共感し、子どもを通わせる人たちがそこに集まったことで、このまちが生まれました。

自由学園はその理念に「生活即教育」とあるように、生活を中心に置きながら主体的に生きていくことを学ぶのが特徴で、独自の教育方法で知られています。学園の中は、まるで森にいるような緑豊かな環境で、農場もあり、野菜や米を育て、酪農などにも取り組んでいます。

そんな理念にひかれて集まった人たちが、長い間暮らし、コミュニティを育んできたことで、緑豊かで有機的なこの環境が生まれ、今日まで受け継がれてきました。だから他ではなかなか出合えないような魅力的な風景がここにあるのです。

畑や酪農も行っている自由学園。緑豊かな環境が特徴
フランク・ロイド・ライトが設計した池袋の「明日館」の雰囲気も受け継がれている
この魅力的な風景を守るには?

そんな魅力的な風景も、時と共に少しずつ損なわれはじめていて、おそらくこれからが大きな節目の時期になるだろうと予測しています。

最初に書いたように、庭や一つひとつの区画が大きいことがこのまちの魅力ですが、そのことは風景を守るうえで弱点にもなりえます。

例えば、大きな庭のある家が、あっという間に5、6軒の同じ形の戸建てに変わっていた、という現場に出会ったことはないでしょうか?それがこのまちのあちこちで、これから起こってしまう可能性があります。

専門的な話になるので詳しい説明は省略しますが、これは法的な制限などもあって、簡単には避けられない現状があります。

だからこそ、私たちはこの魅力的な環境を守るプロジェクトを始めることにしたのです。

ではどうやって守るのか? その具体的な手法は別の機会にゆっくり説明したいと思っていますが、何をやるうえでもベースになるのは、この風景に魅力を感じ、住み継ぎたいと思う人たちが集まることだと思っています。

この地域は湧水が多く、近くを流れる落合川にはこんな素敵な風景も
6月1日、まち歩きイベントを開催

そこでまずはこのまちの魅力を感じてもらえるよう、まち歩きのイベントを開催します。

HITOTOWAの荒さんの案内で、普段なかなか見ることのできない自由学園内の中や、学園町と周辺を歩きながらまちの雰囲気や歴史、地域での取り組みや私たちの思いをお伝えできたら。

またこのタイミングで、プロジェクトの主旨に賛同する方が持つ土地を販売することになりました。岡庭建設による建築条件付きで、当日は気になる家づくりのあれこれも、直接聞くことができます。

これからどんな場所で暮らしていきたいかを考えている方や、家づくりを検討している方だけでなく、学園町や自由学園がなんだか気になる! という方もウェルカム。ぜひ現地の空気感を体感していただきたいです。ふるってご参加ください。

建築条件付き土地の詳細はこちら。
まちを住み継ぐ、家をつくろう【建築条件付き土地】

まち歩きイベント

日時:2024年6月1日(土)13:00~(3時間程度)
場所:自由学園と学園町周辺地域
住所:東京都東久留米市学園町
参加費:無料
定員:30名
参加方法:事前予約制
以下リンク先にてお申し込みください

申し込みページ(peatix)

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