2022.10.29 |
ニューニュータウン西尾久プロジェクト ローカルに事業をするまち、荒川の魅力とは(前編)森 若奈(三三社) 自分たちでも場を運営し活動をするなかで、ローカルに事業をする場として、僕らは荒川区に大きな可能性を感じるようになりました。そこで、荒川で活動する個性豊かな方々にインタビューを実施。皆さんが感じる地域のポテンシャルについて掘り下げます。 大きなものに巻かれない生活 古い商店街や細い路地が残り、人とのつながりのなかで、おのおのに事業を営む人が多い荒川区。ここで事業をする魅力を探るため、最初にお話を伺ったのは「花や MOMO」の大竹ミキさん。9年前から近隣の店舗と協力し、下町の小さなお店を巡るスタンプラリー「下町 花*フェス!」を企画・運営しています。 「まわりからは、もっとわかりやすく言語化した方がいいって言われるんですけど(笑)、普段の荒川のよさを、買い物するなかで自然に知ってもらう、肌で感じてもらうイベントなの」 大竹さんは、花フェス以外にも、パン、野菜、服などの販売をする「クラシノmarket」をはじめ、生活を充実させ、人をつなげるイベントを複数企画。遠くへ出かけなくても、おいしい野菜や魚を食べたり、知っている人から服やカバンを買ったり、髪を切ってもらったり、生活のほとんどのことが、暮らしているまち、荒川でできているといいます。 花やMOMO まちが好きな人が多いのが、荒川のいいところ 続いて向かったのは、熊野前商店街にある「natural cafe こひきや」。奥様が出身だったご縁から、三鷹市から荒川区へ引っ越してきたオーナーの朝倉脩登さんは、当初まちになじめるか不安だったといいます。 「引っ越し作業をしていたら、こっちをめちゃくちゃ見てるんですよ。気づいたときには、知らないおばあちゃんがうちの娘を抱っこしてましたね。うどん屋だというと、『なんでパスタをやらないの?』とか『僕は蕎麦派』っていう人もいて(笑)。そのコミュニケーションが面白いんですよね」 お店をオープンして約7年の朝倉さんのもとには、20代から30代前半の荒川区で飲食業をはじめた人やはじめたい人の相談が増えているといいます。最近では、こひきやで働いていたスタッフが、近所にお惣菜屋さんをオープン。人をつなげて、できる限り荒川のなかで解決できるようにしているのだとか。そんな朝倉さんが考える、荒川の魅力とは? natural cafe こひきや それぞれが無理をしないまち オーナーの浅見和宏さん・博子さんご夫婦が、築40年の工場跡地をリノベーションした、パティスリーカフェ「+h café」。1・2階がカフェ、その上が建築設計のアトリエと住居になっています。 「いいなと思ったのは、都電荒川線があること。それによって、地域がつながっている印象を受けました。あと停留所ごとに昔ながらの商店街が残っている。それが昭和のような、時間が止まったような感じがあって。素敵な人も多くて、下町っていいなって」(和宏さん) カフェをオープンして約4年。現在は常連さんも増え、地域のお店で店主どうしお互いに行き来しているそう。荒川に縁もゆかりもなかった浅見さんたちにとって、横のつながりがあることは安心感につながっているようです。 「自営業どうしの連帯感がすごくありますね。苦労されているのがわかるし、お互い様なところがある。そういう意味でも荒川は僕たちにとって心地いいです。あと僕もなんですけど、まちに関わることを、やらされているわけでなく、言われたわけでもなく、自然にやっている。そういうのも荒川っぽいですね。みんな無理してないんです」(和宏さん) +h café(アッシュカフェ) 後編につづく |
URLをコピー
|
PC版 | copyright(c)東京R不動産 |