2021.6.25 |
畑の中に住む?! - 生産緑地と新しい郊外 -林 厚見(東京R不動産/SPEAC inc.) 「生産緑地」を知っていますか? 都市の農地を守るために指定された生産緑地の制度が、いま転機を迎えています。そこで地域をより魅力的にしつつ、農地所有者も生活者もハッピーになれるこれからの農地と居住空間の新しい関係について考えてみました。生産緑地のオーナーの方にもぜひ読んでもらえたらと思います。 都市の農地がなくなる?! 6~7年前から不動産業界で話題になった 「生産緑地問題」という言葉があります。何が問題なのかというと、街の中の農地が2022年に一斉に売られて開発されてしまうのではないか?! という話です。 この図は東京都内の某エリアの生産緑地のマップですが、このように東京にもまだ畑は結構あるんです。 地域の魅力が増していく! 農と住がもっと融合する未来 そんな状況に対して、農地所有者も地域に住む人たちもハッピーになる新しい形は考えられないだろうか? と考えてみたのが下の図のイメージです。 「畑の中に住む」「農と住が融合した空間」をテーマにしたこの構想では、農地の中に住居(一部や長屋型の集合住宅)を点在させ、「住宅とその周りの土地だけ」を宅地に転用しています。それらの隙間や、囲まれた中央部の空間は、畑や果樹園などになっており、その部分は引き続き生産緑地としています。 生産緑地はその名の通り生産のための場所であり、当然ながら営農が行われることが前提ですが、最近は一般の生活者の間でも菜園などにチャレンジする人たちも増えているので、農地オーナーによっては、引き続き畑となる部分を体験型農業のチームに委ね、市民農園として開放することも考えられるでしょう。 また生産緑地が近くに集中しているような地域でこのような活用が点在していくと、例えばバーベキューや農園レストランなどお、暮らしと共にある農を楽しむための空間を、敷地ごとに役割分担するように配置していくことも考えられます。農地と融合した暮らしの空間は、都心ではありえないライフスタイルと風景を生み出し、地域の価値を長期的に保ち、さらには上げていくことになる可能性があります。 ◆物件オーナーの方へ 東京R不動産では掲載物件を募集しています 「物件活用相談・コンサルティング」も受付中です |
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