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2020.12.3

12/12 「海老名芸術高速」現場見学会&トークイベント

西村愛子(東京R不動産)
 

神奈川県の海老名にアーティストが集い、制作を行うシェアハウスが2021年春に誕生します! そこで設計に携わった建築ユニットBORDと多彩なゲストの方々を迎えて、「共同生活のなかで制作を行うこと」について考えるトークイベント・ワークショップを行います。改装中の現地見学会とあわせて、ぜひご参加ください。

東京の都心から電車で1時間ほどの郊外、海老名に創作の場ができます。海老名駅から少し離れた、畑や森に囲まれた自然豊かな場所。米軍の寮として使われていた建物が、アーティストが集って暮らしながら制作を行う、インディペンデントな場として2021年春に生まれ変わります。

簡単にいえば、アトリエとギャラリーを併設したアーティスト向けのシェアハウス。とはいえ、管理人がいて明確なルールがあるような普通のシェアハウスではありません。住人の個性を反映させて、自分たちの手で自由につくり上げていくような場所でしょうか。

長期的に暮らしながら制作ができる職住近接の環境。コミューンのような考え方に近いかもしれません。

       

建物にはそれぞれの個室以外に、屋内・屋外のアトリエ、共用スペースにはリビングやギャラリースペース、印刷機器などの機材が揃っていて、さまざまな制作に対応しています。

多様な背景で制作を行うアーティストが身を寄せ合い、コラボレーションし企画を開催するなど、集まって住むこと自体が制作の種となることを期待しています。


改装中の様子。米軍の寮として使われていたテラスハウス。敷地は畑や林に囲まれています

共用棟。ここから改装し、リビング・ギャラリーとして使えるようにします
現場見学会&トークイベントを開催

そんな現在進行中のプロジェクト「海老名芸術高速」では、完成に先行して見学会を行います。あわせてゲストをお招きし「共同生活のなかで制作を行うこと」について考えるトークイベントを開催します。トーク後には、参加者の皆さんも交えて使い方などをディスカッションしたいと思います。

トークイベントは2部構成です。

第1部では、設計を担当する建築ユニットBORD(井上 岳+棗田久美子+赤塚 健)に、コンセプトや過去の設計事例を話してもらいます。

また基本設計にあたって、BORDと共に現地で住みながら制作を行った映画監督の清原 惟さん、写真家・舞台作家の三野 新さんにも参加いただく予定です。

ゲストに迎えるのは劇団「ままごと」の石倉来輝さん、小山薫子さん。地方で共同生活をしながら演劇をつくりあげることもあるという独自の活動をしてきた目線から、共同生活と制作について伺います。


基本設計の際、BORD・清原 惟さん・三野 新さん・石倉来輝さん・小山薫子さんが海老名の現地に住みながら制作を行っていました

日常の制作から基本設計に落とし込んでいく過程

BORD設計の兵庫県芦屋市「浜町のはなれ」は住居兼店舗・シェアオフィスを想定して設計されている

第2部では、インディペンデントキュレーターの長谷川 新さんに「共同で住みながらつくる芸術の歴史/あるいは考え方」についてレクチャーを行っていただきます。

また今回のイベント参加者は「制作を行っている方・アーティストの方・プロジェクトに興味がある方など」を対象とします。例えば以下のような方です。

・美術系の学校を出て制作を続けていきたい方
・社会人になって、改めて制作を行いたいと思っている方
・環境を変えて制作を行いたい方など
・共同生活の中で制作をすることに興味のある方など

イベント内容は後日、R不動産のサイトでもお届けする予定ですが、共同生活での制作に興味がある方や、ゲストに話を聞いてみたい方、住まい方について話すまたとない機会です。ぜひ現地でのご参加ください!

(内装解体後につき、開催場所には暖房設備がありません。現地はかなり寒いと思いますので、防寒対策をお願いします!)


左上から時計回りに、長谷川 新さん、小山薫子さん、石倉来輝さん、三野 新さん、清原 惟さん

左から順に、棗田久美子さん、井上 岳さん、赤塚 健さん

「海老名芸術高速」プロジェクト
解体後現地見学会&トークイベント

日時:2020年12月12日(土) 11:00〜14:00(10:30開場)
会場:物件現地
住所:神奈川県海老名市大谷南2-8-33(MAP
ゲスト:長谷川 新さん、石倉来輝さん・小山薫子さん(劇団ままごと)、井上 岳さん・棗田久美子さん・赤塚 健さん(BORD)、清原 惟さん、三野 新さん
定員:20名程度
参加費:無料
参加対象:制作を行っている方・アーティストの方・プロジェクトに興味がある方など
参加方法:事前予約制(先着順)


内容
物件見学 10:30〜11:00

第1部 11:00〜12:30
トーク「共同で住むこと、住みながらつくることについて」
ゲスト:石倉来輝さん(劇団ままごと)、小山薫子さん(劇団ままごと)・井上 岳さん(BORD)、棗田久美子さん(BORD)、赤塚 健さん(BORD)、清原 惟さん、三野 新さん

第2部 12:40〜14:00
レクチャー+懇談会「共同で住みながらつくる、芸術の歴史/あるいは考え方について」
ゲスト:長谷川 新さん

【ゲストプロフィール】

長谷川 新
1988年生まれ。インディペンデントキュレーター。京都大学総合人間学部卒業。主な企画に『クロニクル、クロニクル!』(2016~2017)、『不純物と免疫』(2017~2018)、『STAYTUNE/D』(2019)、『グランリバース』(2019=)、『曽根裕|石器時代最後の夜』(2020年)など。現在gallery αMにて『永田康祐|イート』を開催中。国立民族学博物館共同研究員。日本写真芸術専門学校講師。日本建築学会書評委員。「PARADISE AIR」ゲストキュレーター。スタジオ四半世紀

石倉来輝(劇団ままごと)
1997年生まれ。東京都出身。2016年都立総合芸術高校 舞台表現科卒業後、俳優として活動を開始。2018年より劇団ままごとへ加入。ままごと×康本雅子『芝生男女』(演出・振付:康本雅子/2019)、ままごと『タワー』(作・演出:柴幸男/2020)に参加。主な参加作品に、SPAC『高き彼物』(演出:古舘寛治 作:マキノノゾミ/2016)、チェルフィッチュ『「三月の5日間」リクリエーション』(作・演出:岡田利規/2017~)など

小山薫子(劇団ままごと)
1995年生まれ。東京都出身。俳優。2018年多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科演劇専攻を卒業後、劇団「ままごと」に加入。同年、俳優2人による劇ユニット「humunus」を結成。主な参加作品に、ままごと『ツアー』(作・演出:柴幸男)など。東京と福島県富岡町を行き来しながら活動中。生き物を育て、土壌に手を加えていくなど、人間が作る場と自然との関わりについて考えながら、物や環境音、いるけれど見えていない気配と同価値に存在する事を体、声を使い試行している

BORD(井上 岳+棗田久美子+赤塚 健)
2018年設立の井上 岳、棗田久美子、赤塚 健による建築設計事務所。主な作品に「浜町のはなれ」(2019)、「つつじヶ丘の文化複合施設」(2019)など。主な受賞にSDレビュー2018入賞など
BORD

清原 惟
1992年生まれ。東京都出身。映像監督・映像作家。監督作『わたしたちの家』が、ぴあフィルムフェスティバル2017でグランプリを受賞。同作は渋谷ユーロスペースをはじめとする全国各地で公開され、第68回ベルリン国際映画祭など10カ所以上の映画祭で上映された

三野 新
1987年生まれ。福岡県出身。写真家・舞台作家。ニカサン主宰。「恐怖の予感を視覚化する」ことをテーマに、写真を演劇的手法と考え制作・発表している。2017年にカンパニー「ニカサン」を設立、2020年に『うまく落ちる練習』で第19 回AAF戯曲賞特別賞を受賞。主な発表に「ヒッピー部 vol.4『あたまのうしろ』」(2012)『Prepared for lm』(2014)『Z/G』(2013)。主な出版物に『Z/G』(2014)。 受賞歴にフェスティバル/トーキョー12′公募プログラム選出、第2回&第4回写真「1_WALL」展入賞、TOKYO FRONTLINE PHOTOAWARD ♯04 準グランプリ&ホンマタカシ審査員賞受賞
Arata Mino / 三野 新

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