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2020.8.3

どこにある? 暮らしの選択肢

西村愛子、森田千優(東京R不動産)
 

R不動産の若手が、暮らしの理想像を見つけようと、新プロジェクトを立ち上げました。「選択肢がどこにもない! どこにあるんだ選択肢?」あきらめかけていた時に訪れた、暮らしとじっくり向き合う機会。すると……、視点を変えてみることで、一筋の光が見えてきました。

ドラマや、映像・マンガ作品に出てくる、等身大の暮らしや世界観、北欧とかロンドンのような都市と自然が近い暮らし、芯のある暮らしに漠然とした憧れがある。

東京に住むとなると、満足いく物件に住むことや、豊かな自然環境が近くにある暮らしができる機会は限られていて、なかなか手に入れられないし、ガマンは必然。ぜいたくなんていってられないし、とりあえず日々をつつましく生きていこう……、なんて考えていた。

コロナの自粛期間中、家にいる時間が長くなり、自分の暮らしを見つめ直すいい機会となった。今まで大して必要じゃないと思っていた物が、妙によく見えたり、逆に重要だと思っていたのものが、本当は要らなかったと気付いたり。「新しい生活様式」にも吸い寄せられるように、自分の理想を探した気がする。

「選択肢がどこにもない! どこにあるんだ選択肢?」と今までは諦めていたけれど、本当に欲しい暮らしと本気で向き合ってみたら、もしかすると実現できる方法があるかもしれない……! という予感がしてきた。大発見です。

理想の暮らしとは

若手メンバーで、理想の生活スタイルについて話しているとこんな意見が出てきた。

「近所に大きな公園があって、そこで友達と過ごすのが理想。でも田舎暮らしがしたいわけではなくて、休日に青山でランチとかもしたい」

「仕事をしながら、毎朝釣りして、野菜も育てたい」

「家が好きすぎて、家から半径1km圏内で生活を完結させたい。仕事とかの移動手段は自転車がいい」

「家族以外の誰かと暮らす経験をしてみたい。一人だとちょっと寂しいからシェアハウスが気になる」

「通勤に片道2時間かかっているけど、海があって心地よい今の環境が捨てがたい。なかなか東京に住めない」

「好きな街並みのなかに住みたい。家は最小限で賃料が安くて、街にリビングのような場所があるとうれしい」

理想像には、どことなく共通性も感じるけれど、それぞれ確固たる理由があって面白かった。暮らしのあり方って、みんな違ってみんないいのだ。

欲しいものと現実とのギャップ

自身の暮らしに向き合うと、「標準的な生活スタイル」に合わせるために何かを我慢することに慣れてしまって、自分の理想を無意識に排除していたことに気がついた。今回の自粛期間で、自分が本当にグッとくるポイントがわかりやすくなったと思う。

気持ちに素直な生活ができたらいいのに……。限られた予算や生活環境で、どんな方法だったら理想の暮らしが実現できるのか。リアリティは気になる。

在宅勤務とか、戸建てをシェアして安く住むとか。社会の価値観の変容や文明の利器によってできることも増えた。

一方で行く手を阻む自分の中の雑念や世間体、ハードルになっていた世の中の状況も見えてくる。

・電車通勤30分圏内で家を探すのがベスト、とかの通勤至上主義
・都心部に住んでないとダサい、とかの無用な劣等感
・都心で生活するにはお金が必要
・都心以外だと教育の質がなかなか担保されず、子育てにもお金がかかる
・地価が高くて、満足する家が建てられない

もちろん単純な話ではないけれど、少し目線を変えたり、抜け道のような解決策を見つけたりできれば、もっと選択肢が増えるはずだし、幸福度も上がる。街をゼロからつくり上げなくても、不動産・建築・都市的に解決できれば、暮らしはもっと豊かにできるはずだ。

と、不満や願望を書きましたが、そんな欲しい暮らしの実現方法を模索しつづければ、きっと答えがあるはず!

理想や空想で終わっては面白くない。納得感をもって実現する方法を見つけて、コラムでお届けします。

具体的には、暮らしの妄想などの気軽な内容から、仕組みやルールについてのちょっと真面目なものまで。新しいライフスタイルを発見したり、理想にあった環境の見つけ方をお伝えしたりしていきます。

まずは次回、若手メンバーで話し合った「この先、どういう暮らしがしたい?」というテーマについて少し掘り下げてみます。

今ちょっとだけモヤっとしているあなたに、「そうそう。こんな暮らし方もアリかも」と思ってもらえるよう頑張ります!

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