感性の住まい

東京藝術大学出身の二人のアーティストがとことんこだわって作り上げた空間が、菊名の閑静な住宅街に誕生しました。

彫刻家の山﨑千里氏と染飾家の皆川百合氏による、暮らしとアートが仲良く共存する、そんな素敵な住まいです。

玄関を開けた瞬間から「おっ！」という驚きの連続。奥に進むほど天井が高くなっていって、まるで空間が大きく広がっていく感覚を味わえます。約19.3畳のLDKは友達を呼んで食事をしたり、のんびりと読書を楽しんだり。自分らしい使い方で楽しめるゆとりある空間が魅力です。

洋室では2種類の床材を"遊び心"たっぷりに組み合わせ、その境目には皆川氏自らが染めた奈良の茅のレースカーテンを。山﨑氏がクスノキで作った曲線の千切りは、異素材をつなぎ合わせるのと同時にアクセントにも一役買っていて。曲線を多く取り入れ、やわらかみのある空間作りと通常の仕様ではない施工もこだわりを感じます。

キッチンには、イタリア製のタイルと本格的な業務用コンロを採用。料理をする人のことを考えた使い勝手の良さと、見た目の美しさを両方叶えました。出窓に沿って描かれた曲線のタイル貼りは、お気に入りの観葉植物や雑貨を飾るのにぴったり。毎日の暮らしが楽しくなりそうです。

水回りもただの水回りじゃありません。洗面台には広めのシンクを設置して、ちょっとした作業も楽に。トイレは小さな空間ながら、イタリア製と日本製のタイルを組み合わせ、思わず見とれてしまう素敵な空間に仕上がっています。

築30年を超えるマンションですが、スケルトン状態からのフルリノベーションで、まるで別世界。天井の躯体はあえてそのまま活かして、味のある表情を残しています。

暮らす人が自然とアーティスト気分になれる、そんな特別な場所。好きなものを気の向くままに飾って、新しい発見を楽しんで、毎日の生活をもっとワクワクするものに。

そんな自由な暮らしを叶えてくれる、世界に一つだけの空間。固定概念を取り払ったおもしろさを感じていただけたらうれしいです。