荒川の商店街に「土器の教室」現る!近藤風香(東京R不動産) 大学時代の旧友2人による「土器体験教室」。物件探しに難航するなか「この広さでこの安さ!?」と驚いたのは、東京R不動産で募集していた「まちを面白くしてくれる店限定」という荒川区の物件でした。既製品の粘土を使わず「土を砕く」ところから始めるこだわりっぷりなど、お二人の土器への想いにも注目です。 ![]() 「全然違うタイプなんです」と話しながらも、なんだか雰囲気の似ているお二人。我妻(あづま)さん(左)・西山さん(右) 「土器を製作する場だけでなく、土を砕くための、土砕き部屋(つちくだきべや)もつくれる物件を探していました」 現代の食卓でも活用できる、便利なうつわ ![]() 土器でいただくお茶は、口当たりがやさしく新鮮 土器というと、なんだか「大昔の物」だというイメージがあり、なかなか馴染みがないかもしれません。 〈土器と陶器のちがい〉 土器には小さな孔や隙間があります。そこに空気が含まれるため、熱いものを入れても持つことができ、さらに水を吸うのでパンやサラダなどとも相性が良いのだとか。 別々の地で土器に惹かれていた二人 ![]() 教室では体験だけでなくお二人の作品を買うことも可能。飲食店から注文が入ることもあるそう(手前のティッシュケースも土器!) ところで、「陶器」の陶芸教室はよく見かけますが、なぜ「土器」なのでしょうか。 「私は卒業後に福島県で地域おこしをしていました。ふと陶芸が恋しくなって、土器ならその辺でも野焼き(掘った穴に藁などを敷いて作品を置き、また藁を被せて焼成)で作れたので、自分で作り始めていました」(我妻さん) 「土砕き部屋」を諦めかけた物件探し ![]() 黄色のオーニングは元々あったもの。目を引くカラーは土器の色合いにもマッチ そうしてお二人は土器教室を開くべく、物件探しを開始。物件の条件はこちらでした。 ![]() こちらが念願の土砕き部屋。木箱には、お二人が採取してきた「普通の土」が入っており、それを生徒がハンマーで砕いて粘土にします しかし、土砕き部屋を設けられるほどの広さがある1階の店舗物件は賃料も高く、「土砕き部屋は諦めなければならないかな..」と感じ始めていました。 ついに見つけた!予算内で条件に合う物件 ![]() そうして東京R不動産でついに出会ったのが上の物件。広さは33㎡と十分で1階路面店ながら、賃料はこの地域の相場の8割ほどと、割安の価格帯でした。 「改装はお好きにどうぞ」でひたすら壊した ![]() 内見時の様子。以前入っていた店の荷物が溢れていました さて、入居が決まると次は改装です。 ![]() こちらが、大家さんに「これを置くの?」と驚かれたという、土器を焼く窯。電気窯なので煙が出ないのだそう。「大きなオーブンみたいなものですね」 とにかく大変だったのは電気系の工事。電気屋さんに分電盤を移動してもらったり、大きな電力を使う窯のために電線を引いてきたりと、分からないことだらけの中でなんとか終えることができました。 土壁の土ももちろん、自分達で採取 ![]() 自分達で採ってきた土や漆喰を、ここで練り合わせながら壁や天井に塗っていきました。コテが使いづらかった天井はゴム手袋で塗られ、独特な風合いに 完成した教室にお伺いして印象的だったのは、空間に漂うこの「土のぬくもり」。それは全面に並んだ土器作品だけでなく、壁や天井に土が塗られていることも大きいと感じました。 ![]() 土壁の裏側はこうなっているのですね!「木摺り(きずり)」と呼ばれる木枠に土が塗られていました ![]() 土壁の風合いが、同じく土で作られたユニークな土器作品を引き立てます。別材質の壁だと印象は違ったはず また、土壁は湿気を吸ってくれるので、エアコンを入れなくても少しひんやりするというメリットもあるのだとか。土壁は再利用ができるので、ゆくゆくは土を外して、再度塗り直すワークショップもやってみたいと考えているそうですよ。 商店街の仲間入りをした土器教室 ![]() 教室の向かいの銭湯は、まちで愛される「梅の湯」。一番風呂を求めて開店を「出待ち」している人々も、土器教室を覗きにくるそう この土器教室を開くにあたり、「西尾久」という新しい土地に根を降ろしたお二人。商店街への出店は、近隣との関係性などに身構えてしまう人もいるのではないでしょうか。 ![]() 「土の子」の看板。教室名・空間・ロゴなど、随所に土への想いが表れています 西尾久のこの商店街では、東京R不動産がこの物件を含む複数の路面店物件を借り上げ、おぐセンター(食堂 / まちのリビング)を運営したり、手の届きやすい家賃で新しい人たちに貸して街の変化を生み出していく「ニューニュータウン」プロジェクトを展開しています。ここでもどうやら、街を面白くしていく拠点が生まれたようです。 ●お店情報 店名:土の子 ![]() Before「銭湯前で始めよう!」: 前テナントの残置物や、特設ステージ・窓を遮る壁などが残る空間 ![]() After「土の子」: 壁を撤去したことで光が差し込み、隣の銭湯の利用者も覗きに訪れる土器教室
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