高円寺のドーム部屋

気になる“頭”をのせたマンション。そのフォルムは、ちゃんと部屋の形にまで影響していました。

なんでしょう、ふと思い出すのは天体展望台の雰囲気。最高で2.2mある天井のおかげで、意外にも伸びやかな空間。壁に沿わせて家具も配置できて、クセがありそうで、ちゃんと部屋として機能してしまう不思議さ。

下の階はすっきりコンパクトなリビング。天井はやや低めですが木天井で、そのぶん落ち着いた居心地。南北に抜ける窓からは光も風も入り込み、小さくても気持ちいい空間。

収納はそこそこ頼もしく、ひとり暮らしで服が多めでも対応できるサイズ感。

水まわりはぎゅっとまとまっていて、トイレと脱衣所と洗面が一体に。最初は「？」と思うかもしれませんが、慣れれば動線が短くて合理的に感じるかと。

1つ注意点を。この部屋はベランダもバルコニーもありません。代わりに、下階の階段そばの天井にパイプが設置されていて、そこで室内干しをするスタイル。外に干せないぶん、花粉や雨を気にせず安心できる、なんて考え方もできます。

場所は高円寺北口、純情商店街からほんの少し外れたあたり。賑わいを日常に取り込みながら、落ち着きも手に入れられるポジションです。

クセのある形を“面白がれる人”にこそ、この部屋は似合います。