PACIFIC FURNITURE SERVICE設計の戸建て。一目で引き込まれてしまうこの家を紹介できるのは、R不動産冥利に尽きると言っても過言ではありません。
間取り、素材の使い方、細部のデザインや植栽にPACIFIC FURNITURE SERVICEらしさが詰まっているのですが、オーナーさんのこだわりも同じくらい詰まっているのがポイント。
ミッドセンチュリーの家具や小物が合うデザインにしていくと、どうしても色が濃くなったり牧歌的な雰囲気が強くなってしまうところを、オーナーさんのこだわりで白い塗装や爽やかなタイルで仕上げて、モダンな雰囲気も融合させることで、この家にしかない空間をつくっているのです。
個人的には、やはり2階の広々としたLDKがお気に入り。
屋根の形をそのまま天井仕上げにしているのですが、ラフな表情の板を貼って塗装しているのがグッド。床も全てフローリングではなくタイル貼りにしているのもいいですね。
そうそう。キッチン上のトップライトも、あるのとないのとでは大違い。柔らかい光が降り注ぐキッチンは、きっと明るく爽やかな気分で料理ができると思います。
もちろん、キッチンや戸棚はPACIFIC FURNITURE SERVICEのオリジナル。これを引き継げるのだけでも羨ましい限り。背面の調理家電や食器の収納も、「らしさ」が感じられるデザインです。
キッチンの隣には子ども部屋と書斎スペースもあります。書斎スペースの可動棚は造り付けで、オーナーさんのように在宅ワーク用のデスクにも使えます。しかも、書斎スペースは壁で仕切るともう一部屋作ることが可能な設計になっています。子ども部屋などに使える個室が2室欲しい方には嬉しいポイントですね。
バルコニーは窓側半分がウッドデッキ。元々全体がウッドデッキでしたが、劣化が出てきたので半分撤去したとのことです。ここは、次に入居する方にて好きにいじってもらえたら。
と、ここまでが2階のこと。他にも書きたいことがありますが、それは内見の際にお話しましょう。
続いて1階は、広い玄関・主寝室・ウォークインクローゼット・浴室などの水回りという構成。
特筆したいのは玄関と階段。玄関は幅を約1.8mにしているので、靴収納や自転車を置くなど、自由に使える空間となっています。また、階段もゆったり目につくっているので、ワインセラーやテントなどのキャンプグッズ、趣味の物を収めるスペースに使えます。実際、オーナーさんはご自身で有効ボードを壁に付け、ガレージっぽく見せる収納として使っていますが、仕事スペースとしても活用できるくらいのスペースがあるので、使い方を妄想してみていただければ。
そして、洗面と浴室が広い!
2人並んで顔を洗ったりメイクできて、洗濯機脇に収納も置ける洗面スペース。浴室も洗い場と別にシャワースペースがあって、オーナーさんも「ちょっとやりすぎたかもw」と言ってしまうくらいゆったりとしています。
しかも、洗面と浴室はテラスに面してて、窓が大きいスペシャルな空間。ここはあえて明るい昼間にのんびりバスタイムとするのがおすすめ。浴室にグリーンを置けば、さらにリラックスできると思います。
ちなみに、テラスの植栽はSOLSO FARMが担当。ちょうど写真を撮影したとき、地植えで大きく育ったオージープランツが花を咲かせていました。テラスや玄関前の植栽はそのままお引き渡ししますので、うまく剪定して整えたり、お気に入りの植物を追加するなど、好みを加えていっていただければ。
主寝室はあえて窓を少なく、落ち着いた雰囲気。ウォークインクローゼットは家族全員分の衣類などが収納できる量があり、主寝室と洗面室を行き来できる動線も便利で、洗濯から収納まで考えられているのがさすがです。
さらに、目に見えない床暖房にもこだわりがあります。
通常床暖房は1階床下に入れるのですが、この家ではあえて基礎に入れ、2階にも温かい空気がいくようにダクトが作られているのです。
基礎に床暖房を入れるとなると断熱材も1階床下ではなく基礎下に入れるので、夏は地面の冷気が伝わって1階が涼しくて心地良いとのこと。冬に床暖房を使えば煙突効果やダクトで家全体が温かくなり、夏はひんやりするという、まさに一石二鳥な設計なのです。
場所は世田谷区中町。上野毛駅から徒歩13分で、畑などの自然がまだまだ残る静かな住宅街にあります。駅から物件に向かう上野毛通り沿いにスーパー(オオゼキ)や神戸屋レストラン、コンビニやドラッグストアがあるので日用品の買い物に困ることはないかと思います。
ちなみに、徒歩10分のバス停(園芸高校前)から渋谷行きのバスが出ているので、乗り換えなどが面倒な方はのんびりバスで都心に向かうのもいいと思います。また、二子玉川や多摩川、等々力渓谷などが自転車圏内。もっと範囲を広げれば砧公園や駒沢公園なども行けちゃいます。
「今、同じような家を作ろうとしたら、一体どれくらいの期間と費用がかかるのだろうか」と真面目に考えてみると、中古でこのお家が手に入るということのメリットがどれほどのものか、わかってきます。
もちろん、2013年に新築されているので、内装などメンテナンスをしないといけないところはあります。ガスコンロは2024年に交換していますが、それ以外の給湯器等は交換していないので、いずれ交換するタイミングが訪れます。
とはいえ、この家には今や定番となった「アメリカンスイッチ」、toolboxで数年前から販売されてる「リブパネル」が既に使われていて、フローリングなどの内装や備え付けの棚も、いい味も出てきています。大きく変える必要は今のところないので、壁の塗装などの気になるところや好みにする工事をすればいいのは、嬉しいポイントではないでしょうか?
カラッとした西海岸のような空気を纏う家を、大切に引き継いでいただける方にぜひ。