ぶっとんだアジト

約16㎡と小さな部屋に、ありったけのこだわりを詰め込んだ空間。物件探しをしていて、ここまでぶっとんだ空間に出会うことなんて、そう滅多にはありません。

まずヘリンボーン状に張られた床材は、ニューヨークの縫製工場で長年使われていたもの。リアルなペンキ痕や傷が、いいアジ出してます。

天井は抜かれて木毛セメント板むきだし。さらには角パイプを吊るし、スチールのフェンスを渡すことで、その上にサーフボードなどの長いものを収納したり、植物を吊り下げることが可能。場合によってはシャツやコートなどを端の方にかけておくという使い方もあり得そうです。

スチールを溶接されて作られたレンジフード、キッチンや洗濯機置き場を囲うスチールフェンス、ガス管で造作されたタオルかけやペーパーホルダー。鉄製のパーツが散りばめられ、武骨なアジト感のある空間は、見ているだけでなんだか楽しくなってくるくらい。

そして見逃してはならないのが、室内とほぼ同じ大きさのL字型のバルコニー。見晴らしがよく、人目もあまり気にならない外部空間は、椅子に座ってビールを飲んだり、起き抜けにぼうっとたたずんでみたり。気温が良い季節には窓を開け放して、第二の部屋のような気分で使い倒したいところ。

注意事項は5階までエレベーターなしの階段ということですが、もはやそれがちっぽけなことに思えてくるくらいの世界観。

新旧のカルチャーが濃密に混ざり合う三茶の街に、不思議なくらいマッチするアジト。ひと目惚れしてしまったら、その感覚を信じて良いと思います！