竹筒の異世界

外から見ると四角い形状の建物ですが、中に入るとすっぽりと空いた円柱状の中庭と竹の林。

プランターの植物などが並ぶ雑多な印象のエントランスから、ちょっと進むのに勇気がいるアプローチを抜けると奥には異世界が広がっています。

丸く開いた空間に垂直に伸びる竹の林。そこの周りを大きな円を描き、上・下に延びるかたちで廊下が渦を巻き、オーナーさんの趣味の植物や水槽の置物たちがお出迎え。その先に部屋への扉が並んでいます。

専有部はオープンなワンルーム。バルコニー側の足元から天井までの大きな窓、玄関から中庭の緑を感じさせるガラスブロックと、両サイドから光を取り込むつくり。

味が出てきたチークの無垢フローリング、美しい艶のコンクリート壁がきれい。そして壁に馴染むように造作された収納や棚、隠蔽式のエアコンなど、四方にこだわりが詰まっています。

なお、隣の部屋とは収納で区切られ、もう一方は外壁になるので、音が伝わりづらい構造です。

浴室やキッチンなどがコンパクトですが、便利な立地なので街も巻き込めば可能性は広がると思いました。

最近は若者向けの店も増えてきた巣鴨駅。割り切って、食事は外で済ませるかテイクアウトというのもあり。露天風呂とサウナが魅力の日帰り入浴施設も徒歩圏内です。

ここの家主であるおじいちゃん建築家の独自世界が魅力的。まるでジブリ映画の舞台に飛び込んだような気分にさせてくれる物件です。

※写真は前回募集時に撮影のもの