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2020.3.11

気になるミニアーケード探索

森田千優(東京R不動産)
 

日暮里の「初音小路」。ステキ文字の看板が並ぶ。灯りがともる夜もきっといい感じ

〇〇横丁、〇〇小路、〇〇マーケットなどの名前がついていて、ひとつ屋根の下に木造建築がぎっしり。まるでミニ規模のアーケード街のよう。なんといっても、ほどよい規模感とシブい雰囲気がいい!

絵になるし気になる! けどなんだか入りづらい……ことも事実。今回はそんなミニアーケードを探索してみました。

初音小路

日暮里駅から歩くこと約3分。みっしり並ぶ2階建ての木造家屋に、木でできたアーケード。そのいでたちは道ゆく人の目に止まります。現在は中華料理店、喫茶店、和食屋などの飲食店が並んでいます。看板や植木のごちゃっとした感じが、あ〜絵になる。

現在入居中の方にお話を伺ったところ、戦後すぐこの通りができて、以前は八百屋、魚屋、駄菓子屋、寿司屋、古本屋などの生活に密着した小売店が多かったとのこと。そこから現在の姿になったのだとか。

場所柄、外国人の観光客の方々も多く、写真を撮っていたりしましたが、奥までは入りづらそうな様子。ぜひ中に入ってこの雰囲気を体感してほしいと思いました。


この奥行き感と薄暗さ!入るのドキドキしちゃいます

沖縄料理、イタリアン、せんべいや、和食などバラエティ豊かな店たち

この建物は先代のおばあさまから引き継いだそう

木でできたアーケード。ぶら下がってる蛍光灯がまたいい
雑二ストアー

雑司が谷駅または鬼子母神駅から歩いて約5分。雑司が谷鶴巻通り商店街を進むとふと目につく「雑二ストアー」の文字。これ、雑司が谷二丁目を略して「雑二」なんだそうです。

こちらは現在、八百屋と観光会社が営業中ですが、他は店舗ではない様子。伺ったお話だとだいたい昭和10年代からこの通りがあるよう。以前は日用品の小売店が並ぶ通りで(営業を制限されるほど!)大盛況だったのだとか。時代の変化とともに消費のかたちが変わり、だんだんとお店は閉まってしまったそうです。

商店街と路地をつなぐトンネルのような役割もしている雑二ストアー。近くに寄った際は通ってみることをオススメします。


いい看板。元は雑二マーケットだったのだそう

お店は2軒ほど。八百屋と観光会社

波板でできたアーケードなのでちょっと明るめ。水色っぽい光が入ります

八百屋にはお客さんがちらほら。他はシャッターが多い
野方文化マーケット

野方駅から歩いて約3分。入り口の赤白のシマシマがインパクト大! な野方文化マーケット。表のお店の印象とはギャップがありますが、中に入ってみると意外にも空き家が多い印象。通路もストレートではなく、U字に曲がっていて、前に紹介した二つとはまた違う風景がありました。

そんななかでも特に気になるのが「ダミラ」と書かれたお店。店構えが超絶個性的で夜来たらちょっと怖そう……とも思ってしまうくらい。残念ながら、私が行った時は閉まっていましたが、一度中に入ってみたいです。他にもひたすらチラシやDMが壁に張られた店舗? があったり、とにかくカオスな空間が面白いです。

入るのに勇気はいりそうですが、一見の価値アリ。


赤白のシマシマがかわいい!

内側の空間はこのようにU字に道が作られています。ぐるっとまわる感じ

木でできたアーケードの天井は高め。なんだかカオティックな空間

やばい気になりすぎる。開いているときに絶対行きたい!
こんな空間いいな

どこも初めは入るのにちょっとドキドキしましたが、外から覗くのと、実際に中に入ってみるのとでは印象が変わりました。足を踏み入れると、なんだか懐かしい感じがするから不思議です。

ちいさな建物たちが、ひとつ屋根でつながっているのは単純にめずらしいし、空間として面白いと思うんです。水まわりや建物の老朽化など抱えている問題もあるそうですが、この風景や世界観は一朝一夕には手に入りません。

次回は、松陰神社前で見つけた「共悦マーケット」から、ミニアーケードの良さと今後について、ちょっとだけ考えてみたいと思います。

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このブログについて

初めて行ってもどこかホッとする下町。風景も多様で面白いし、人間味があって有機的で、肩ひじ張らずに生きられそう。そんな魅力的な下町を探して紹介していくブログ。「目指せ! 下町R不動産」を合言葉に、今日も東京の下町を探し回ります。

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著者紹介

森田千優
東京R 不動産の若手メンバー。「下町博士」になることを目指して、東京中の下町を探索中。

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