南国感漂う家

この暑さだからでしょうか。今回ご紹介のお部屋は、どこか南国の雰囲気と似たものを感じるんです。暑いけど心地よい風が吹き、ゆったりとした時間が流れているんです。

ラフな質感のコンクリートの躯体。構造用合板で新しく作った壁や床をブルーグレーやピンクベージュで塗装。いい意味で日本ぽくない色使いの空間は、天高が約2.8mあって、おおらかな雰囲気なんです。

そんな部屋があるのは、世田谷区下馬。駅から物件までは徒歩分と、ちょっと歩きます。でも、駅からの道のりは、美味しそうな飲食店やカフェなどの誘惑たっぷりの商店街を通るので、歩くのが楽しいはず。

物件があるのは、どこか古い団地の雰囲気のあるマンションの1階。南東側の角部屋です。この、レトロなコンクリート造のマンションも、沖縄っぽいですね。

面積は48㎡で、間取りはワンルームにリノベーションされていますが、床の高さで緩やかに場所が区切られています。広さ的に、キッチンは作業台、リビングダイニングにテーブルやソファを置くのが良さそう。フリースペースはリビングの延長や趣味のスペース、仕事場として使っても良さそうです。

もともとこの物件はオーナーさんのご実家。お母様がピアノ教室をしていたので、ほとんどの窓は二重になっています。最近はあまり使われていなかったので、賃貸しようとなってリノベーション。こんな雰囲気の空間が出来上がりました。

ポイントは色使い以外にも。

個人的には既存の天井を抜き、床も下げたという点が推しです。それによって出てきた躯体をうまく使って、椅子の座面と同じくらいの高さの段差を作っているんです。しかも、その段差が適度に部屋も区切っています。クッションを置いて腰掛けたり、床に座って背もたれにしても良さそう。コンセントも仕込まれているので、使い勝手は良さそうです。

キッチンは業務用のものを設置。ミニマルなキッチンですが、IHコンロ用の電源を用意していたりと、ちゃんと使い勝手も考えられています。おすすめの使い方は、キッチンの前に電子レンジや食器を収納する台を、一段下がったスペースにダイニングテーブルを置く使い方です。

また、合板の壁は、棚などを設置しても大丈夫（事前にオーナーさんに確認が必要です）。ビスや釘のちょっとした穴であれば、原状回復も不要で良いとのことなので、使いやすいようにアレンジしていただければ。

寝室スペースはおのずと玄関脇になると思うので、適度にハンガーラックなどの収納を置いてゆるく仕切るのが良さそうです。

ちなみに、エアコンは一台のみなので、完全に仕切ってしまうとエアコンの効果が期待できません（サーキュレーターなどを使えば問題ないかもしれませんが）。

浴室はFRP塗装で仕上げ、置き型の浴槽を置いたシンプルなデザインです。ここも、好みの鏡やフックを付けて、使いやすくしてもらえれば。

法人登記はできませんが、住居兼アトリエや住居兼オフィスの使用は相談可能です。

気になった方はぜひ！