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2020.7.17
楽しく働く

NewNormal コロナ後のまちと住宅とオフィス(住宅編)

宮部浩幸(SPEAC inc.)
 

2020年5月に近畿大学の宮部浩幸研究室、東北芸術工科大学の馬場正尊研究室、Open Aで「コロナ後のまち・住宅・オフィス」を考えるオンラインゼミを立ち上げました。これからの日常「NewNormal」を考える、グループサイト「公共R不動産」「REWORK」との横断型企画。R不動産では住宅編をお届けします。

with/afterコロナのまちと住宅とオフィスはどうなっていくのだろう。

近代化以降、まちも住宅もオフィスも仕事を会社ですることを前提に計画されてきましたが、その前提が変わりつつあります。一方で社会に横たわる多くの問題はウイルスへの対応でいつのまにか解決するものではないということも忘れてはいけません。

世界が同時に同じ問題に直面するなんてことは、一生のうちでも滅多にないことです。だからこそ、この機を捉えれば、自分たちの暮らしをポジティブにアップデートできる気がします。そんなことを思いながら、大阪と山形の大学生が集まったオンラインゼミから出たアイデアを紹介します。

コロナ後の住宅のあり方を考える

新型コロナへの対応でやむなく行ったテレワークに、可能性を見いだせた人や企業は多いのではないでしょうか。僕もその一人です。一方で、在宅勤務は家族に気を使い、気を使わせ、少々しんどいものであることも分かってきました。一人になって集中できる場所の必要性を感じて、あれやこれやと模索している人も多いでしょう。

これはオンライン授業を受けている学生たちも同じです。彼らは自らの体験をベースにコロナ後の住宅での過ごし方と空間をイメージしました。

ワークインクローゼット


ワークインクローゼット(WIC)

家族のいる家で集中して仕事をするとなると、一人になれる場所がほしいですね。テレビ会議のときは家族の出す音が気になります。背景に映り込む部屋もどうしたものか。そんな悩みを解決するために、家のどこかをワークスペースに改造したい。

そんなことを考えて出てきたのが、クローゼットをオフィス化してしまおうというアイデア。物を置く場所、洋服をかける場所も、テレビ会議での映り込みを意識しています。ここなら家族の映り込みの心配も少ないですね。こもれる場所で集中力がアップしそうです。プチリノベするならWIC。

ガレージオフィス、縁側オフィス


ガレージオフィス

縁側オフィス

うちにはウォークインクローゼットはないよという人は、ガレージや縁側を見直してみてはどうでしょう。縁側は外の様子も見える一等席です。ここに机をセットして電源をもってくれば、気持ちのいいパーソナルオフィスに。

家の中はごちゃごちゃしているけどガレージはガラーンとしている人は、そこが狙い目です。スティーブ・ジョブズがアップルを創業したのは家のガレージです! ものすごいアイデアが湧いてくるかもしれません。

家の中のちょっとした場所をオフィス化(窓辺、階段下、押入れなど)


窓辺、階段下、押入れなど……

まだまだ使える場所はあるかもしれません。窓辺、階段の下、押し入れ。小さな机と椅子をもっていって居心地を確かめてみましょう。DIYでカウンターをつけてみても良いと思います。

お風呂でお仕事


風呂で仕事

限られたスペースの家の中で、昼間はほぼ使っていない場所が風呂。ここを占拠してオフィス化できたらいいのかも。テレビ会議もバッチリ? 音が響くのが玉にキズ。考案者の学生はオンライン授業を風呂場で受けてみたとか。

土間オフィス


土間オフィス

これから自宅を建てる、リノベするのであれば、広めの土間がほしいです。玄関を入ってすぐのところで在宅ワーク。オンラインはもちろん、お客さんが来るとなっても、家の中のごちゃごちゃを見せることなく対応できそう。ちょっと大きめの洗面カウンターもつければ、毎日の手洗い、うがいもバッチリだし、アウトドアグッズの手入れにも便利だろうな。

大人用二段ベッド、寝床とワークスペース


大人用二段ベッドで、寝床とワークスペースをつくろう

家で二段ベッドというと子ども用のイメージですが、大人用を考えてみました。上の段は寝床でリラックススペース、下の段はワークコーナーとして有効活用。ワンルームの人にも良さそうです。

マンション共用部をソロワーク向きのワーキングスペースに


マンション共用部

マンションの談話室や会議室って稼働率が低いですよね。僕の住んでいるマンションには、めったに使われないガラーンとしたプレイルームがあります。そこの一部でもテレビ会議ブースのあるソロワーク向けのシェアスペースにできれば、職住近接でこれまで以上に快適に暮らせそうです。大きめのマンションにはお宝空間が潜んでいる可能性が高いです。

コロナ後の住宅の変化は家の中からじわじわと

コロナ後の住宅の変化は、家やマンションの内側からじわじわと起こり始めているようです。この変化の先に、これからの住宅のスタンダードといえるものがあるかもしれません。

一方で暮らしは家の中だけでは完結しません。家と近所のまちをうまく使いこなすことが、この先楽しく暮らしていくことの秘訣。コロナ後のまちの変化にも注目です。

NewNormal コロナ後のまちと住宅とオフィス(オフィス編)|REWORK
NewNormal コロナ後の街・住宅・オフィス(街編)|公共R不動産

(イラスト:オノタツヤ)

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