緑の音と暮らす

夏の午後、バルコニーから風が頬を通り、部屋の中へと吹き抜けます。木々の葉が擦れる音が存在感を放つ、まるで自然の中にいるような、そんな不思議な一室です。しかも、事務所利用も可能。

乃木坂駅からほど近く、目の前には緑豊かな公園。建物を通り抜けていく風は、季節や時間帯によって香りや温度を変えながら、私たちに小さな気づきと穏やかな感覚を呼び起こしてくれるようです。

白く重みのある金属ドアとレンガ調のタイルがあしらわれた玄関は、今も色褪せないシックな雰囲気。

6畳の洋室は、リビングとして使うのが良さそう。この部屋は西と南の二面に開かれた窓から光が入り、部屋全体がやわらかな明るさに包まれます。

キッチンはどこか懐かしさを感じるレトロ仕様。壁に沿って並ぶ横長のすりガラス窓からは、淡い光が届きます。また、いつの時代の名残かわからない、｢懐かしの｣換気扇も備え付けられており、どこか愛おしい。

奥の4.5畳の洋室には大きめの窓と押入れがあります。押入れの上部にはハンガーパイプが通っていて、コートや丈のある服もきれいに収納できそう。ちなみに、6畳の洋室にもクローゼットあり。奥行きがあり、衣類から生活用品までしっかり収納可能です。小さいことですが、｢暮らしやすい｣とはこういう積み重ねであるように感じます。

洗面所は建物の持つレトロな雰囲気をそのままに、トイレは新しいものに交換済み。水まわりに安心感があるのも、この物件の大きな魅力です。浴室はシルバーのステンレス製。コンパクトながら、昔ながらの風情と、趣を楽しめる空間です。

｢経年｣の取捨選択から、オーナーの美意識が静かに伝わってくるような一室。シューズボックスの取っ手に使われた金属の質感や、小さな傷が刻まれたドアの塗装までもが、時間の流れとともに成熟した何かを感じさせます。